lawyer
interview

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業務分野の枠を超えた活躍

弁護士インタビュー

アジアNo.1を目指して
チャレンジを後押しする文化のもとキャリアを築く

村田 知信(63期)

パートナー弁護士

TOPIC. 01

なぜ西村あさひを
選びましたか?

私は、学生時代からプログラミング、ネットワーク等の情報技術が好きで勉強しており、IT技術やIT業界に関する仕事がしたいという強い希望を持っていました。

当初は大手事務所でそのような仕事ができるか不安があったのですが、事務所訪問で会った当事務所の弁護士がまさにITや知財を専門とする方で魅力的であったことから、徐々に考えが変わっていきました。

最終的に、採用担当の弁護士に「心配しなくてもうちならやりたい仕事が絶対にできる、やらせる」と断言されたことで入所を決めました。

TOPIC. 02

業務分野・担当案件に
ついて教えてください

入所後は、採用担当弁護士の言葉通り、知財案件を中心に、IT関連取引の契約、システム開発に関する紛争、IT業界のM&A等、IT業界やIT技術に関する多種多様な案件を、いろいろな弁護士と一緒に担当しました。

後述するホーチミンおよびバンコクへの赴任を契機に、国際的な案件、特にベトナム、タイ、シンガポール等の東南アジア諸国におけるクロスボーダー案件を担当することが増えましたが、IT業界やIT技術が関連する案件を主に担当しているという点は入所時から変わっていません。

TOPIC. 03

アジア駐在を希望した
理由を教えてください

入所後7年程経ち、アメリカのロースクールに留学してロンドンの知財系法律事務所に出向した後、東京にそのまま戻らずに、ベトナムのホーチミンオフィスに1年間赴任することにしました。

ホーチミン赴任を選んだ理由は、①学生時代に東南アジアによく一人旅をしており、元々東南アジア案件に興味があったこと(入所時の志望動機にもそう書いたことを覚えています)、②当事務所のベトナムオフィスは日系法律事務所最初の東南アジア拠点であり、規模が大きくトップレベルのプラクティスが集積されていること(当事務所のベトナムオフィスは日系だけでなく欧米系を含む外資系全体で見てもベトナム最大規模です)、③ベトナムは東南アジアで現在最も安定的に発展している国であり、IT人材が豊富で日系IT企業も多く進出していること等です。これらのことから、ベトナム現地で経験を積むことが、ロンドンへの出向後すぐに日本に戻るよりも、自分のキャリアにとって役に立つのではないかと考えました。

その後、ベトナム赴任後半年程経った時に、当事務所がタイの大手法律事務所と統合するというニュースが飛び込んできました。興味を持ってその法律事務所について調べてみると、知的財産やIT関連の案件に強みを有する事務所だということが分かりました。それを知ってすぐに、アジアNo.1ファームを目指して同じ専門性を持つ大勢のタイ法弁護士と一つのチームを作り上げていくという挑戦しがいのある目標が頭に浮かびました。当時東京オフィスのメンバーには1年で東京に戻ると伝えていたので、海外赴任を延長すべきか悩んだのですが、最終的には、新しい挑戦しがいのある仕事がしたい・新しい国に住んで色々な経験をしたいという気持ちが勝ち、ベトナムの次はタイに行きたいという希望を出しました。その後コロナ禍の影響でしばらく日本で働かざるを得なかったのですが、2021年7月からようやくバンコクに赴任することができ、現在は希望どおりに統合後のバンコクオフィスで、主に知的財産やIT・個人情報関連の業務を取り扱っています。

このように、当事務所の弁護士のキャリアは、自分で自分が何をやりたいか・何を強みにしたいかを考えて決めることができます。企業のように上から辞令が出て決定されるものではありません。当事務所には、各分野・地域で多種多様な案件を取り扱っているトップレベルの弁護士が所属しており、新しいチャレンジをサポートする体制も整っています。実際、ホーチミンオフィスやバンコクオフィスの弁護士は、それまで全く面識の無かった私が突然赴任したいと言い出したにも拘わらず、そのお願いを快く受け入れ、赴任や現地での生活の準備を全てアレンジしてくれました。

アジア駐在を希望した理由を教えてください

TOPIC. 04

事務所のバックアップ
体制はどう感じて
いますか?

当事務所はアジアNo.1を目指しており、事務所全体として、アジアプラクティスを拡大させると共に所属拠点がどこでもワンチームという体制を作ろうとしていると感じます。私自身の経験からも、当事務所のアジア駐在者のサポート体制は非常に手厚いと思いますし、ベトナムやタイにいながら東京オフィスの知財やデータ保護専門の弁護士と一緒に案件やセミナーを担当することも多くあります。「外国に赴任するとその国のことしかできない」という体制にはなっていないのです。

実際、私がバンコクオフィスでよく取り扱っている個人情報関連・IT関連の各国規制調査やデータ漏洩対応等では、タイおよび日本以外にも様々な法域の法令が問題となる場合が多くあります。そのような場合は、タイ法弁護士だけでなく、ベトナム、シンガポール、フィリピン、マレーシア、インドネシア等の様々な法域の弁護士とやりとりして検討結果をとりまとめ、依頼者に報告・助言することになります。

TOPIC. 05

仕事のこだわり、
やりがいについて
教えてください

ホーチミンオフィスとバンコクオフィスでの勤務は、新しいことばかりで非常に良い経験になりました。やはり、現地にいないと分からない肌感覚や得られない情報は非常に多いと感じます。現地の法律事務所、政府機関等を訪問することや日本企業駐在員の会合等に出席することも多いため、現地の人脈を広げるには絶好の機会です。

また、海外拠点は日本人の人数が少ないためアソシエイトでもマネジメントや新規分野立ち上げ等の業務を担当することがありますし、案件も外国法弁護士とチームを組み英語でコミュニケーションして進めていくことになります。その過程で、自分1人のことだけでなく、多国籍のチームで最高のパフォーマンスを出すために、そしてそれをオフィスとしてプロモートするためにはどうすればよいか等を自然に考えるようになります。

勿論IT業界やIT技術等の自分の専門性を生かすことができる案件の処理もやりがいがありますが、個人的には、現地でしか作れない人的ネットワークを構築したり、より良いチームビルディングやコミュニケーションの方法について検討して実践したりするのが最もチャレンジングで面白く感じます。

TOPIC. 06

将来の展望について
教えてください

私個人の弁護士としての専門性という意味では、駐在経験を生かして、IT業界やIT技術という専門性に、もう1つの強みとして東南アジアという軸を加えたいと思っています。勿論日本国内のIT関連案件でも一流の弁護士でありたいと思いますが、東南アジア地域におけるIT業界・IT技術の知識と現地の知識、両方が必要となるタイプの案件においては、超一流(第一人者)となることを目標としています。

また、それに加えて、当事務所のアジアプラクティス全体の発展に貢献したいと考えています。

これから弁護士になろうとする方へのメッセージ

プライベートの
過ごし方について

これから弁護士になろうとする方へのメッセージ

ホーチミンでもバンコクでも、日常生活は非常に快適で、温暖かつ安全で物価は安く食事は美味しく日本食レストランやコンビニも多く、何の不自由もありません。

また、私は日本時代から趣味でキックボクシングを10年以上続けており、ホーチミンでもバンコクでもムエタイジムに毎週通っています。ムエタイを通じて現地の友人もできますし、健康維持のためにも有り難い存在です。

これから弁護士になろうとする方への
メッセージ

これから弁護士になろうとする方へのメッセージ

技術や情報自体の価値は日本の人口に左右されません。少子高齢化で日本国内で製品が製造・消費されなくなり日本国内で知的財産権を活用する需要が減ったとしても、素晴らしい技術を持った日本企業が海外市場に進出して現地で知的財産権を活用する際のリーガルサービスの需要はどんどん増していくと思います。

また、チャレンジングで困難な道のりではありますが「日本の法律事務所」を脱して本当の多国籍ファームになることができれば、リーガルサービスの需要は無限大だと思います。これから弁護士になる方には、まず日本の実務を勉強することも重要ではありますが、ぜひ海外にも目を向けて欲しいと思います。

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